2017年7月7日金曜日

vol.392 巨大積乱雲「スーパーセル」

積乱雲と言えば、数ある雲の種類の中でも一番高さや横幅も大きい雲です。
その大きさゆえに、発生する気象現象はどれも地上に大きな被害を与えるものばかり。

積乱雲で発生する気象現象で一番有名なのは大雨☔と雷⚡です。
実は、積乱雲はこれ以外にも強風、雹、竜巻、冬の時期は大雪❄を降らせる雲でもあります。
また、この時期発生する台風🌀は、複数の積乱雲が巨大な円盤状になるような形でくっついたもの。
だから、強風も吹き荒れるし、激しい雨による水害も多く発生しやすいのです。

とまぁ、ひとたび発生すると、とても迷惑な存在なのであります。

しかし、この積乱雲、稀にさらに巨大化したものになることもあります。
それが、スーパーセルと呼ばれる巨大積乱雲です。



映像や写真などを見てもらえば分かるかと思いますが、圧倒的な迫力ですね。。
写真や映像だからこそ、見とれてしまうことができるわけですが、こんなのが空を見ていて間近に迫ってきたら、真っ先に避難しないと危険です。
そういう意味では、そんな危険をかえりみずに仕事として、そして研究のために記録を続けている気象研究者はほんとにすごい度胸だと思います…。

このスーパーセルが発生しやすいのは、アメリカ中西部。特に上昇気流が激しい地域で発生しやすいです。

特徴的なのは、やはり甚大的な被害。
特にスーパーセルから発生した竜巻は、巨大化する傾向が強く、その大きさゆえに被害の範囲が非常に広くなります。

竜巻が多く発生する地域では、家の敷地に避難用の地下シェルターをつくっているところが多いようです。

さて、これってアメリカだけで起こる現象なのでしょうか。
いえいえ、スーパーセルが発生する条件さえ整えれば、世界中のどこでも有り得る話。
もちろん、日本だって例外ではありません。
実際に日本でも18年前に練馬区上空に巨大な積乱雲が発生し、とても激しい豪雨が発生したのですが、不思議な事に練馬区地域で甚大な被害が出たにも関わらず、周辺地域は全く被害もなく、雨すらも降らなかったそうで、これもスーパーセルによるものではないかと言われています。

そして、最近になって日本でも竜巻が天気予報でも取り上げられるようになり、竜巻注意報も時々発表されるようになっています。
アメリカのような超がつくほどではないものの、日本でもスーパーセルが発生することはあるのです。
これからの時期、夕立やゲリラ豪雨、また台風など強風や大雨が発生しやすい季節であるので、その中でスーパーセルのような巨大な雲が出来上がる可能性もあります。
特に異常気象が数多く発生している昨今、熱中症はもちろん、気象現象にも意識を向けて、自分の身を守る必要があります。

※記事に記載の画像は、以下のサイト様より抜粋しています。
http://www.mikeolbinski.com/theblog/2013/06/a-supercell-near-booker-texas/

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